ニュース インタビュー

「いち」のアーティスト兼ディレクターであるジル市山さんが受けた、フランスの雑誌「ソメイユ」のインタビューを紹介します。短いですが、両親と若い時に彼が受けた影響について語っています。

S – あなたはフランス人のハーフだと聞いています。
G I – ええ、母は日本人、父はフランス人です。 若い2人のロマンスはあっという間に終わり、私が誕生しました。私は母の手によって日本で育てられ、父はフランスに帰国しました。 大人になり、母の名字と父のファーストネームを組み合わせたのにはそんな背景があります。父とはお互い連絡を取り続け、手紙や素晴らしい「バンドデシネ」が届きました。これは日本では“漫画”と呼ばれるものです。 70年代初期のSFのイメージは、私の脳裏に焼きついています。
S -当時影響を受けたアーティストたちは?
G I - 日本のものではもちろん、漫画が大好きでした。 育ちざかりの頃、手塚治虫の古典的な漫画、そして80年代に「アニメージュ」(徳間書店)で連載された宮崎駿の「風の谷のナウシカ」などが常に身近にありました。でもおそらく一番大きな影響を受けたのは、ジャン・ジロー。「メビウス」のペンネームで知られる、フランスの偉大な「バンドデシネ」 アーティストです。父から届いた漫画雑誌「メタルユルラン」はメビウスをはじめ 素晴らしい漫画たちによる作品が掲載されていましたが、母が見たらそのすべてを認めていたかどうか。 私はフランス語を話さなかったのでただひたすら素晴らしいアートワークを繰り返し眺め、夢中になりました。


S - 現在、あなたの漫画作品とアニメは日本語のみ入手できますが、フランス語に翻訳し、フランス語圏の読者に届けたいという思いはありますか。
G I – 実は、子供向けの本を日本に先駆けてフランスで発売したことがあります。 私が漫画を描くようになるはるか前のことで、当時はまだジル・デュロンというフランス語のフルネームを使用していました。 もちろん、私の作品がもっとフランスで発売されるのが夢です。あまり詳しくは話せませんが、そう遠くない未来に、それが実現するかもしれません。でもインターネットの力というのか、フランス語と英語のファンの双方からファンレターが届いているので、私の作品はすでに「スキャンレーション」されて出回っているようです。 すごいことです。


S - 漫画の「いち」とアニメの「いち」の違いについて、あなたはどう感じますか。
G I - アートワークが大きく違います。漫画でできることもアニメではできず、かなりの度合いで簡略化されてしまいます。漫画もアニメも両方大好きですし、漫画をやめることは絶対ありません。実は私の中で大きなストーリーが誕生しつつありますが、今はそれを形にするタイミングを計っているところです。まず漫画として世に送り出し、アニメシリーズや映画に発展するかどうかは、見てのお楽しみです。


S – お忙しい中、ありがとうございました。
G I – どういたしまして。 こちらこそ、ありがとうございます。 新しいシリーズをお楽しみください。

@Gil_Ichiyama

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